【導入事例】キャリアストーム研修で若手社員の主体性を育む

研修実施:東洋合成工業株式会社
岩渕 周平
(キャリアコンサルタント/キャリアストーム認定インストラクター)
業種 :製造業
受講者 :主に若手社員
時間 :6時間
当社では2023年の導入以来、年に数回「キャリアストーム」を活用したキャリア研修を開催し、社員のキャリア開発を支援しています。
1. 「キャリアストーム」導入の背景
当社は、半導体材料やディスプレイ向け原料などを提供する化学品メーカーです。従業員数は約1,000名で、平均年齢が30代後半と比較的若い社員が多いのが特徴です。
以前から「キャリア開発研修」を実施していましたが、主に中堅社員を対象としており、若手社員へのアプローチが課題となっていました。
「若い社員にも自分のキャリアについて主体的に考える場を提供したい」という思いから、キャリアストームの認定インストラクター資格を取得し、導入しました。キャリアストームはゲーム形式で進行するため、若手社員もあまり気負わずに参加できる点に魅力を感じました。また、仕事だけでなく、家族やお金など広い意味でのキャリアについて扱える点にも期待がありました。
2. 研修内容と実施方法
この研修は年間スケジュールの中に組み込まれ、社内から参加者を募るスタイルで実施しています。参加を希望する社員は、上司経由で申し込みます。想定どおり主な参加者は20代前半から30代後半までの若手社員となりました。定員を10名程度にして少人数で丁寧に進行するようにしています。
研修プログラムは以下のような工夫をしました。
- 価値観の深掘り:冒頭で参加者自身が大切にする価値観について考える時間を設けました。キーワードリストを活用して自己分析を促しました。
- ゲームルールのアレンジ:自社の事情に合わせて、一部アレンジを加えました。副業や起業関連の要素は会社規則に合わせて除外しました。
- 講義やワークのプログラム:本部から提供されている6時間用のスライドをベースにキャリアコンサルタントとしての知識や経験、自社の社員に伝えたい内容などを折り込みながら実施しました。
3.研修の効果
受講者からは以下のような声が寄せられました。

人生にはこんなにお金がかかるとは思わなかった

子育てには想像以上に費用が必要だと気づいた

自分自身のキャリアについて主体的に考える良いきっかけになった
期待どおり、マネープランや家族計画について具体的な学びが得られたという声が多く、「ゲーム形式だからこそ楽しく学べた」という意見もありました。
言葉で伝えるだけではキャリアについて考える大切さはなかなか伝わりません。キャリアストームは体感することで自分ごととして考えられるツールだと思います。自分の講師としての技量も高めつつ、今後も活用していけたらと考えています。